バラバラに、ともに。遠藤まめたのブログ

LGBTの子ども・若者支援に取り組む30代トランスの雑記帳です

入院時の対応でよかったこと

終わった今となればずいぶん前のことのように思えるが、先月入院して手術を受けた。

書こうか迷ったが、たぶん参考にしてくれる人もいるだろうから記録として残しておこう。

問題が発覚した理由

トランス男性はなかなか婦人科にいきにくいよね、ということで昨秋にこういうイベントを仲間たちと企画した。ZOOMで画面オフでもOK。参加費は無料。

婦人科医から健康にかんするレクチャーを受けられて、質疑応答もできるという企画だ。

lgbtcath.com

過去に同様のイベントをオフラインで開催したこともあるが、オンラインのほうが便利だというのもあり、100人近くの申し込みがあった。

イベント後、せっかくだからとゲストの吉野先生のクリニックを受診したところ10センチ規模の子宮筋腫がふたつ見つかってしまった。苦笑

正確に言えば、以前から筋腫の存在は認識していたのだが、放置していたので育ってしまっていた。妊娠出産を希望している人ならともかく、手術で全部取るのがいいのだろうな、という結論がここで出た。

地元の大学病院へ

自分は免疫系の難病(寛解中だけどな)をわずらっているので定期的に大学病院に通っている。そこで相談をし、病院内の婦人科を受診することにした。コロナ禍なので手術のスケジュールまで少し時間がかかったが、トランスだという話や出産希望してないことなどを告げて、スムーズに話が進んだ。

  • 検査方法について:内診は希望しないということで、肛門エコーと腹部エコー、MRIなどで手術当日まで乗り切った。人によって調べる項目はいろいろあるだろうから、みんなが希望すればそうなるかは不明だが、自分にとっては助かった。
  • どこまで取るか:今後の生き方次第で、卵巣まで取るのか確認してもらえた
  • 病棟:婦人科病棟だとしんどいだろうから男女混合病棟でベッド確保してくれた
  • 個室:可能なら個室、厳しくても男性の大部屋という方針で対応してくれた。差額はかからず
  • レンタルパジャマなど:今回はピンクを免れた

筋腫がでかいので開腹となったけど、幸い痛みもほとんどなく無事に終わった。

困ったのはヒマすぎてどうしようもなかったことぐらいだった。

さいごに

担当してくれた医療関係のみなさんはLGBTについてすごく知識があるという感じではなかったけど、改名や戸籍の性別変更について興味があっていろいろ質問してくれたり、とてもフラットだった。

もともとの持病のほうでかかっている主治医のほうも、木村映里さんの「医療の外れで」を最近読んでいて、いろいろ考えちゃった、みたいなことを話してくれた。

こういうコミュニケーションができる患者と医療関係者の関係って、全国的にはまだまだ全然ないだろう。自分はラッキーなんだと思うので、こういうのが当たり前になることを願う。

 

最後に去年のイベントのときに作ったクイズを置いておきます。

quiz-maker.site