バラバラに、ともに。遠藤まめたのブログ

LGBTの子ども・若者支援に取り組む30代トランスの雑記帳です

YouTubeで見つけた性教育アニメチャンネルが良かった

インターネットによる性教育の可能性

とかいう、とんでもなくデカいタイトルで今月末に対談することになっているので、国内外の友人にオンライン上のおすすめ性教育コンテンツを募っている。

その中で教わったAmaze.orgという子ども向けのYouTubeチャンネルが大変に気に入ったので今日は紹介してみたい。

ちなみに英語だけど、わかりやすいアニメなので雰囲気を見るだけでも面白いと思うよ!

 

性自認や性表現について学ぶ編

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「これが私、これが私〜♫」と歌いながら、お友達はみんな一人ひとりちがうよね、と小学校高学年ぐらいの子どもでもよくわかるように作られたコンテンツ。セルフィーをとって「いいね」が毎回700件ぐらいついているのが今っぽくて笑える。アルファアカウントのようだ。

性的指向はみんな違う編

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キュートなテイストから雰囲気を変えて、こちらはちょっとドキドキするアニメ。人がだれのどんなところに性的に惹かれるのかは人それぞれ、ということが様々な登場人物によって語られる。鼻くそほじってる清潔感ゼロマンにドキドキしてる人とか、謎の白馬のお姉様(二回登場)とか、楽しみながら「性的マイノリティとそれ以外の普通の人」ではなく、みんなが多様性の一部ということがわかる構造になっている。

 

コンドームの付け方紹介編

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冒頭の「なんで風船にストロベリー味があるのよ!」というセリフから笑わせる。先に挙げた2種類のようにLGBTQないしジェンダーセクシュアリティに関する情報がオンラインの方が入手しやすいのは日本でも同じなのだが(性性堂堂とかいいよ!)、「いつセックスすべきか」「コンドームの使い方」などを高いエンタメ性を兼ね添えながらアニメで教えているのは本当にすごいと思う。日本でもシオリーヌさんなど発信しているけれど、いろんなやり方で増えていくと良いな。

 

なお、このコンドームの動画は、日本語字幕がついている。NPO法人ピルコンさんがAmaze.orgの日本語字幕をつけるプロジェクトをクラウドファンディングでやっていたみたいで(ありがとうピルコンさん!)、2月にはその上映会があるようなので、こちらも興味ある人いたらチェックしてみてください。

pilcon.org

 

さいごに:ネット有害論への抵抗

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「ネットは危ないから自転車でもこいどけ。本を買え」と呼びかける謎のモンスターに対して「おまえは何を言ってんだ」的にユースが問いかけているのが笑える、安全なインターネットの活用に関する動画。セクスティング(脱いだ写真を送ってしまった)で後悔した経験がある登場人物が、その後両親には言えなかったけれど先生には事情を話し、写真を消してもらうよう働きかけたり、加害者をブロックしたり、という「事後の話」を載せているのが良いなと思った。やったら人生おしまいだぜ、じゃないところも優しい。

 

そんなわけで、今回はAmaze.orgを絶賛してみた。友人知人からもらった資料は全部はまだ見られていないので、面白そうなものがあったら追加でご紹介します。

 

 

 

講演でペットボトルをもらうのをやめた話

昨秋ぐらいから市民講座や授業に呼ばれた際にペットボトルの水をもらうのをやめた。

 

理由はプラスチックごみが海を汚染したり、温暖化にも加担するから。詳しい現状はこちらのnote.記事によくまとまっている。分別して捨てていれば環境に優しいことをしている、というわけではなかったみたい。

note.com

 

講演をしている90分やそこらで1本を飲みきるわけじゃないし、丁寧なところではお茶とミネラルウォーターの2本をくれたりするから、帰り道のカバンも重くなる。

別にマイボトルで十分じゃないかと思い、依頼先にあらかじめ事情を説明することになってから、割とスムーズにことは運んでいる。講師業をしている人は、年間50本〜100本とか、これで削減できるんじゃないだろうか。

冬場の乾燥した時期は、龍角散のど飴を2〜3個いれてボトルごとガシャガシャふると、喉に優しい飲料も作れるのもいい。ただ、目をつむって飲まないと龍角散成分が揮発してトンデモなく染みるので、それだけはご注意を。

 

救われた音楽というもの

紅白を見逃した

朝起きたらタイムラインが紅白歌合戦におけるMISIAのレインボーフラッグ演出で埋め尽くされていた。私は憧れの人に志村貴子『放浪息子』の千葉さおりをあげるぐらいには協調性のない人間なので、紅白歌合戦といういかにも国民的イベントで人々がどんな旗を一緒に降っていても、警戒心の方が先に発動してしまうだろう。たぶん。

 

 

 

 でも、はたと考えた

旗だけに。これがジェネレーション的に馴染みの薄いMISIAではなく、自分が慣れ親しんだアーティストだったらどうだったろう。宇多田ヒカルだったらコロリと感動していたかもしれない、と思うと、なんだよ音楽性かよ。という気もする。

でも宇多田って、ペロッといろんなイシューに言及しちゃうあのオープンさが好き、というのもあるんだよなあ。テレビで曲紹介の時に「これは同性愛について歌ったもので〜」と平気で言及するし、日清カップヌードルのCM曲だった『Kiss&Cry』のもともとの歌詞が「お父さんのリストラとお姉ちゃんのリストカット お母さんはダイエット」だったのを、リストカットはCMに使うのにあかんやろということで「お兄ちゃんのインターネット」に差し替えにされていたというエピソードもすごく好きだ。ライブではこのバージョンで歌っているみたいだが、オリジナルの歌詞の方が断然いいと思う。宇多田はお母さんの精神疾患について以前からインタビューで割と触れてて、そこも好感を持っている。

救われた音楽というもの

LGBTシーンのディーバはこれ!みたいなことがよく言われるけど、ぶっちゃけ狭義のゲイシーンに縁のない千葉さおり的トランスにとってはあんまり親近感がなくて、ぎりぎり同年齢のガガ様は教養としてフォローしているぐらい。みんなが同じ音楽を聴いていたら全然レインボーじゃないので、そういうこともあるわな。

個人的には、90年代のブランキージェットシティやフィッシュマンズ、最近だと神聖かまってちゃんあたりの「死ぬか殺すか」ぐらいの方が音楽としては救ってくれた感がある(ブランキーなんて今のユースにとっては椎名林檎をグレッチでぶつ人ぐらいの認識だろうけど)。

 

神聖かまってちゃんの『ズッ友』について、の子は「気持ち悪い曲」みたいに内面化されたホモフォビア的言及をしているけど、PVも本当に素晴らしいと思うんだよな。

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「あなたはあなたでいて良い」と他者から言われるより、自己嫌悪とかこの世界に対する途方に暮れる感覚をピックアップして、価値あるものとみなしてくれる音楽の方が好きだし、個人的にはそれこそを音楽に求めているんだろうなと思う。

最後に、ニルヴァーナカート・コバーンの名言でも貼っておこう。

「ファンたちにリクエストがある。もし君らの中に、何らかの形で同性愛や肌の色が違う人、あるいは女性を嫌っている奴がいたら、これだけお願いしたいんだ。俺たちに関わるな!ライブにも来るな、レコードも買うな」

差別の問題をかれらは愛には回収しない。きっと、いつの時代にもたくさんの人が愛については言及している。

はてなブログに移行しました

livedoorのブログを15年ほど使っていたんですが、使用感が若干悪いな、と思って2010年代の最後の日に、はてなに移行することにしました。

わーい、はてなブログ民だよ!

note.とはてなブログを比較した結果

どっちがええのかな、と思ってしばらくググってみたところ、はてなのほうがSEO的に優れていて後で読まれやすいみたいだったのでSEO重視ではてなに移行したんだけど、ぶっちゃけSEOとかよく分からないので心優しい人はコツを教えてください。

若者はブログ始めたらええと思う

高校生の頃、毎日のぞいてたトランスメン向けのサイト管理人と18歳になってから仲良くなった。その人が「ブログやれよ」「mixiもすべき」「Twitterがいいよ」と怒涛でネットツールを教えてくれたおかげで、いまの自分があると言っても過言ではないくらい、私はインターネットの恩恵をいろんな形で受けてきたと思う。

 

ブログは18歳のときから始めた。同性パートナーを家族として認めるのかどうかを保険会社に電話しまくるみたいなヒマと執念を持て余した学生でしかやらないような記事を書いたら大人が喜んでくれたのが、ブログをやってよかったなと思った最初の経験だった。たしか19歳ぐらいのときだっけな。

endomameta.blog.jp一人称がこのとき「僕」だったことに衝撃を受ける。

 

Twitterも、かなり初期から始めている。自分の思考をまとめ、知りたい情報を他の人に教えてもらい、同じような考えの人たちと出会うのにインターネットは役立つから、ネットの使い方を教えてくれる人と出会えたことは自分の人生ではラッキーなことだと思っているし、まだやってない若者には結構オススメしたい。新年の目標とかに入れたらいいんじゃないかな。

18歳のときの日記は恐怖

ただ、後から10代のときの日記を読み返すのは恐怖だし、数年前に持病を患ってステロイド大量投与によってテンション爆上げだったときの記録(他人のものだと思えば笑えるが)が残っていると思うのも羞恥プレイなので、記事は過去に遡って読まれるべきものではない。そういう意味ではSEO対策なんて考えずnote.に移行すべきだったかもしれない。

 

ではでは。