家族や学校がLGBTQに受容的であることの大切さ
LGBTユース向けの「いのちの電話」を運営しているトレバープロジェクトが2023年版の全国調査を実施した。
相変わらず若年当事者の希死念慮や自殺を試みる割合は高いが、LGBTQに肯定的な環境があることによってやや改善されることも示されている。特に家族や学校が受容的であることで改善されている。
まずこちらはLGBTQユースのうち過去1年に自殺を試みた割合を示したチャート。
家族や学校がLGBTQについて受容的であるかどうかがユースの命に直結することがよくわかる。それに比べると、オンラインの影響は少なめ。
トランス/ノンバイナリーの若者にフォーカスした比較もあり、やはり学校や家庭での受容により、直近1年で自殺を試みた割合が改善している。こちらはコミュニティイベントやオンラインスペースへのアクセスでの変化は特に見られなかった。
代名詞を尊重してくれる家族かどうかでも影響がある。
家族全員が代名詞を尊重している場合はそうでない場合に比べて、トランスやノンバイナリーの若者が自殺を試みる割合が大幅に改善されている。
どんな家に生まれるか、どんな学校に行くかは子どもたちは自分で選べない。多くのユースが受容的ではない環境で頑張っている。私も子ども時代には、受容的とは言えない環境にいたし、多くの当事者が同じだろう。
ひとりで当事者が頑張るのではなく、少しでも一緒に考えてくれる人が増えてほしい。