バラバラに、ともに。遠藤まめたのブログ

LGBTの子ども・若者支援に取り組む30代トランスの雑記帳です

トランスを知るためのQ&A(初心者編)②③

Q.2 トランスになる“原因”は何?

はっきりしたことは、よく分かっていません。

たくさんの研究者が、遺伝子やホルモン、その他のことが“原因“になるかどうかを調べています。しかし、今のところわかっていることは「性同一性」を決定づけるものは複雑で、単純化して語れないということです。


“原因”探しは、わからないことだらけです。それよりも今日からトランスの人たちとどうやって幸せに生きられるのかを一緒に考えてみませんか。

 

Q.3 トランス?性同一性障害?みんな手術するの?

トランスの中にも、いろいろな人がいます。 

まず、自分のことをどう捉えるかという言葉が、人によって違います。

このQ&Aではトランスという言葉を包括的なモノとして使っていますが、自分自身のことをどういう言葉で表すのかも、人それぞれです。たとえば、性同一性障害、FTM(Female To Maleの略:女性から男性へ)、MTF(Male To Femaleの略:男性から女性へ)、ニューハーフ、男の娘、中性、Xジェンダーなどの言葉で、自分自身を捉えている人たちがいます。

「トランスだ」ということにアイデンティティを強く持っている人もいれば、
単に「ただのおっさんだよ。昔は女だっただけで」と思っている人もいます。
それぞれの捉え方が、その人の真実で、結構バラバラです。


さらに、トランスの人の生き方や感じ方も、個々人によります。

服装や髪型を変えればハッピーな人も、
ホルモン療法や手術をすることでようやく人生に意味を見いだせたという人もいます。

トランスと訊くと、すぐに「手術をしたい人のこと?」「戸籍の性別を変えるの?」と浮かぶかもしれませんが、いろいろな事情で性別適合手術(生殖器の手術)を選ばない・戸籍の性別が変わらないトランスの人たちはたくさんいます。

みんなに理解してもらいたい人もいれば、数人にだけ分かってもらえればいい人もいます。性同一性障害の診断書を持っている人も、持たない人もいます(今の日本では外見を変えるホルモン療法や性別適合手術を受けるためには病気であることの証明=性同一性障害の診断書が必要とガイドラインでは定められてます)。


大切なのは、その人がどうすれば、より幸せに生きられそうかということ。
「これぞ正しいトランスの道」や「ゴール」がどこかにあるわけではありません。

 

note.com

イチカワユウさんに翻訳してもらったこちらの動画がトランスの多様性をとてもあらわしていてステキです。