本日こちらの企画でした。
1969年6月に起きたストーンウォールの暴動に関わった黒人のトランス女性の中で現在唯一の生存者であるミス・メジャーのドキュメンタリー映画。
彼女のパワフルさと冗談のセンス、登場するたびに違うジェンダークィアな出で立ち、刑務所や路上にいるトランス女性をみんな自分の家族として迎え入れてしまう愛情深さに圧倒される。
その一方、ドキュメンタリーを撮影している最中にもどんどんトランスたちが死んでいくことに言葉を失う。メジャーさんと一緒に活動しているという人に去年話を聞いたら、ストリートで生きるトランスの平均寿命は40歳そこらだという。
サンフランシスコを訪れたときの戸惑いはここにも書いた。
テンダーロインで暮らす有色人種のトランスたちのリアリティは私には分からないことだらけだ。ホームレスだらけのこのエリアはそこらが小便くさいし、路上に針が落ちていたりする。カフェで、メジャーさんの活動仲間から大量の「警察をプライドイベントから追い出せステッカー」をお土産でもらった。パトカーが燃えているおっかないデザインは日本で暮らす日本人には、およそ理解できないノリであったし、簡単にわかろうとしないほうが良いものだとも思った。
警察とプライドパレードをめぐる確執といえば、キャシーのこの記事もとてもよかった。簡単に答えが出るものではないが、このような難しい問いをちゃんと考えることが大切だと思う。
ちなみに日本の警察や入管制度とトランスの関係性にも問題はたくさんある。
独房に閉じ込め続けること自体が人権侵害で、精神を病ませてしまう。映画で出てきたのと同じ。